アンドレア・マルケッティ
ロンバルディア州 マントヴァ モンツァンバーノ村
アンドレアはディプロマの資格を持ち、ワインガイド誌での編集や小・中規模のワイン展示会の開催を自身で手がけるなどの活動をしていました。評論や研究をしていて、様々なワインの可能性に触れ合う回数も多くなっていく中でナチュラルワインの偉大さに出会い、ワインはガイドでレビューするものではないと感じ、ほとんどの仕事を辞めワイン造りを本格的に開始しました。2016年にヴェネト州ブレントンのロンカに平均樹齢30年前後のピノグリージョ種の0.5haの畑を購入し、2018年には平均樹齢20年のデュレラ種の畑も購入しています。醸造はモンツァンバーノにある友人のアントニオ・カマゾーラのビオディナミワイナリー『ヴィーニャ・デル・ペッラグローゾ』にて醸造所を借り、完全なアンドレアの思考でワイン造りを行っています。元々ナチュラルワイン専門の展示会や評論を行っていたこともあり、栽培はビオディナミ、醸造は野生酵母のみ使用しできる限りSo2の添加もしないよう(ヴィンテージによる葡萄の状況による)自然なワイン造りをしています。2019年からは複数の自然派ワイナリーと共に『ユナイテッド・カラーズ・オブ・ワイン』というパートナーシップを組み、様々なプロジェクトに取り組んでいます。
EXPLOSION 2021
エクスプロージョン
品種
デュレッラ 80%、ロンディネッラ 20%
樹齢
平均20年
畑
ブレントン・ヴェネト州(デュレッラ)、モンツァンバーノ・ロンバルディア州(ロンディネッラ)。火山性砂質土壌。標高400m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、デュレラは9月末~10月初旬、ロンディネッラは9月初旬に収穫
醸造
地下室にて野生酵母でステンレスタンクにて発酵、デュレッラは1週間のマセラシオン。その後ベースワインの味わいを安定させる為、澱引きせずに同容器内で6カ月熟成。その後、同時期に収穫し冷凍した陰干しマルヴァジアの発酵後のモストを加え瓶内二次発酵。So2不使用・無濾過にて瓶詰め
生産本数
1,500本
エクスプロージョンとは『爆発』という意味で、酵母が瓶底にしっかりと残った味わい深く旨味の凝縮された瓶内二次発酵のフリッツァンテです。色合いは綺麗なサーモンピンクでザクロやみかんの香りに細かい泡が感じられ、旨味のある芳醇な果実味が広がります。酸が綺麗に入っているので食欲をかきたさせ、果実と旨味とのバランスが絶妙で泡も強すぎないのでボトルをあっという間に飲み干してしまいそうな一本です。下に溜まっている澱と混ぜてから、ゆっくりと抜栓してから飲んでいただくのをおすすめします。
G-RAY 2022
ジーレイ(グレイ)
品種
ピノ・グリージョ 100%
樹齢
平均30年
畑
ブレントン・ヴェネト州。火山性砂質土壌。標高350m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、9月初旬に収穫。
醸造
地下室にて温度管理はせず野生酵母でセメントタンクにて発酵後、30日間のマセラシオン。その後3ヵ月同タンクにて熟成。So2極少量添加し、無濾過にて瓶詰め。
生産本数
1,500本
ピノグリージョの“グリ”を英語にするとグレイなのでG-RAYと名付けていますが、透過力の強いガンマ線やエックス線という意味も込めています。深めのサーモンピンクの色合いに、チェリーの甘酸っぱい味わいが広がります。アルコールはほぼ感じず、柑橘フルーツ生搾りのようなフレッシュなジュース感も味わえます。出汁のきいた料理や柚子などにも合いそうなオレンジワインです。Alc.11.5%
LUCI ROSSE 2022
ルチ・ロッセ
品種
コルヴィーナ 35%、ロンディネッラ 25%、コルヴィノーネ 20%、モリナーラ 15%、オセレータ 5%
樹齢
平均20年
畑
バルドリーノ・ヴェネト州。砂質土壌。標高150m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、9月中旬に収穫。
醸造
地下室にて温度管理はせず除梗後に野生酵母でセメントタンクにて発酵、4日間のマセラシオン。その後11ヵ月同タンクにて熟成。So2極少量添加し、無濾過にて瓶詰め。
生産本数
2,200本
淡いルビー色。インクやスミレ、ピーマンなどの様々な香りが立ち、アタックには黒糖のような甘みのある果実味がほのかに広がります。赤ワインとロゼワインの中間のようなキャラクターはそのまま、2022VTは完熟感をより感じられるスタイルになっています。少し冷やしめでアンチョビ、サーモン、マグロ、油分のある魚との相性も良いワインです。Alc.11.5%
RESISTENCIA NATURAL 2021
レシステンシア・ナトゥラル
品種
カベルネ・ソーヴィニヨン 40%、ロンディネッラ 30%、メルロー 25%、グロペッロ 5%
樹齢
平均30年
畑
モンツァンヴァーノ・ロンバルディア州。モレーン土壌(花崗岩主体の氷河の堆積物)。標高150m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、9月中旬に収穫。
醸造
地下室にて温度管理はせず野生酵母でセメントタンクにて発酵、10日間のマセラシオン。その後11ヵ月同タンクにて熟成。極少量のSo2を使用し無濾過にて瓶詰め。
生産本数
1,000本
1haあたり20キンタル(良質なワインの約半分)という低収量から生み出されるこのワイン名のレシステンシア・ナチュラルはスペイン語で自然な抵抗という意味になります。干し葡萄などの熟した糖度を感じるフルーツの香りで、口に含むと最初は程よい甘さのカベルネ由来の果実味からスタートします。その後はチェリーなどの赤系果実が入り混じっていき、最後まで非常に滑らかなタンニンが心地よく続いていきます。濃い訳ではないのですが果実の密度と旨味が詰まっており、収量の低さを感じることのできるワインで、古くからこの4品種の割合で元々構成されていたかのような絶妙なバランスを待ち合わせています。ガルダ湖近郊にあるヴェネト州との州境に畑があり、ナポレオン軍の駐屯地としてこの地に植えられた国際品種と土着品種との混合によって生み出されました。